SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

本日の渋谷

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詳しくは書けないけど、これは、この2年間ずっと目指してきた風景。退院するまで待ってくださった皆様、本当にありがとうございました。いよいよこれからです。

そして、この写真を撮ったあと、中1からの友人Nのお店で、Uの成人式の晴れ着を選んだ。同行してくれた母も、Nとの再会は中3以来。うちで手作りピザを食べた思い出話で盛り上がった。あの頃はまさか娘の成人式でお世話になる日がこようとは思ってもみなかった。当時からおしゃれ番長だったNは、今もいっそうおしゃれで笑顔で堂々としていて、さらには社長の風格も加わっていて、実にかっこよかった。中1のとき、あいうえお順で偶然Nのすぐ後ろに座って、すぐにお互い相手のことをおもしろがって近づいたことは、楽しくて楽しくてしかたがなかったその後の中学時代の幸運な第一歩だった。

3年間恋焦がれた女子学院中学の入試。変化球に対応できない私には、桜蔭中学の問題のほうが合っているという塾の勧めを頑なに拒んで受けた女子学院。憧れて憧れて迎えた当日、あろうことか算数がさっぱりできなくて、白紙の回答欄まであって、というか頭の中も白紙になって、顔は真っ青のまま帰宅して、当然不合格で、そのあとで、もうどうなってもいいやとやけっぱちで受けた中学。共学なんて嫌だ、こんなぼろい校舎は嫌だ、そもそも受けないって言ったのに、母が塾の先生に勧められてこっそり願書を出して、こっそり抽選して、ラッキーにも当選していた中学だった。抽選会の日に、会場へ向かって歩いていると、後ろから急いで走ってぶつかってきた母親がいて、あまりに慌てた様子だったので、お先にどうぞと順番を譲ったそうだ。そのおかげで母の番号は当選し、その人は落ちたそうだ。私の人徳よ、と今でも母は言う。

試験問題を解きながら、女子学院のときとは全く違って、不思議なほどにスラスラ解けることにびっくりした。あれだけ過去問で訓練したのは一体なんのためだったんだ?と自問自答しながらも、ああ、私はこの学校に通うことになるのかもしれないな、と感じていた。解けないからか女子学院には拒絶される圧力を感じたが、こちらは一転して自分という存在を丸ごと受け入れてくれる心地よい感触があった。あたたかかった。試験が終わるころには、共学であることも、床鳴りのする古い校舎も、全く気にならなくなっていた。

かくして入学した中学で、Nをはじめとした愉快な仲間たちに出会うことができた。この体験は、貴重だった。失敗が失敗ではないかもしれないこと、自分の力の及ばないところで偶然の幸運が作用してくれることがあること、決めた道でなく決まった道がいちばんいい道になることもあること、意志に反した結果には予想外のおもしろいことが待っている場合があること、人生は自分一人の力で築かれるものではないこと、、、たくさんの大切なことを身をもって学んだ。

さて、この一か月は、Uの人生の一大事に、私の大昔からの友人たちから、たくさんの励ましの言葉をいただいた。すべて、そのままUに伝えた。

「人生は、これから、これから。本当に。いっぱいいろんな人に出会い、いろんな経験することが大事なんだと思います。もしも法律の道に進むとしたら、犯罪者にも会う。自分の頭にはない価値観の人間相手だから、決して自分の生きてきた周りの人たちだけの常識では解決しないはずです。そういう意味ではとてもいい経験のできそうな4年間になりそうね」

「決まったところが最善の道。挫折だらけの僕はいつもそう思うようにしてました。決まったところだからこその出会いや気づきもあるだろうし。法律に興味があるとはっきりしてきたのは、そこに決まらなかったら起きなかった希望なんだから、それだけでも意味のある浪人生活と結果だったのでは。すばらしい善戦だと思います。なので、よかったね!これで将来に向けていよいよ進めるね!って言ってあげてください。浪人は、学生でも社会人でもない、未来に向かって進んでいる感もなく、とにかく不安な日々だったと思うので」

「どこを出たかではなく、何をしたかが大事と思います。春(季節的にも人生的にも)を満喫してくださいね!」

「本当にがんばった人には、長い目で見たときに、その人にとって一番いい状態を神様は用意してくれるものだと、私は本気で思っています」

Uといっしょに会いにいった友人Iからは「The sky is the limit! 可能性は無限大!未来に幸あれ!」と。(inはきっとお店の間違い) 
苦労して長い年月を経て憧れの弁護士になったIの言葉には、一つ一つ説得力があり、Uにとって前向きに未来に向かう第一歩となったようだ。

みんなほぼ半世紀生きてきた。だからこその言葉に、ただただ感謝。