SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

ユキちゃん

今日、ユキちゃんが、天国へいってしまった。

同期入社で、新入社員のとき同じ研修班で、同じフロアに配属され、それ以来のつきあいだった。会社での数少ない友人の一人だった。

うちの実家に集まって研修課題に取り組んだときも、班で箱根に行ったときも、学生気分が抜けず勝手でバラバラの私たちを、力強くしっかりとまとめてくれた。

私の結婚式の二次会では、あの空高く昇るような透き通った歌声で歌ってくれた。歌う喜びに満ちあふれた歌いっぷりが好きだった。

うちのKが中学受験のときは、息子さんのTくんから過去問をゆずっていただいたり、激励メッセージをいただいたり、卒業式の式服をお借りしたりと、親子どもどもお世話になった。

ときどきランチをして、お互いに近況報告や日々の悩みごとを話した。私は、ユキちゃんの、Tくんを尊重し、おだやかに、あたたかく見守る視線が大好きだった。心配なことも深入りせず、無理やり解決しようとせず、そっと見守る。自分にはなかなかできないなあ、すてきだなあと思っていた。思っているだけじゃなくて、言えばよかった。いや、言わなくても、わかってくれていたと思う。

とにかく、楽しそうにTくんの話をするユキちゃんが好きだった。闘病しているのはユキちゃんなのに、話すといつもこちらが元気になった。笑顔で、明るく、知的で、夢と現実のバランスの取り方が絶妙で、周りに一切振り回されず、自分の考えで行動して、好きなこと(マニアックでユニークな趣味)を楽しんで、好きなもの(マニアックでユニークなもの)を大切にしていた。

ユキちゃんのお見舞いに行った人から、私が乳がんの手術をしたことを知って心配していたときいた。会いに行きたいと連絡したら、5/23に返事をくれた。

病気はケースバイケース、 お互い頑張ろうなんて陳腐なことは言いません。 でも、ガンが持病になっちゃった人にしかわからない 思いや覚悟や発見を、二人で話せたらうれしいな。

と。術後の痛みがおさまったら会いにいくね、と伝えた矢先のことだった。

這ってでも会いにいけばよかった。

ご冥福を心からお祈りします。