SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

電通報2007/7/9 頭に残るプレゼンテーション

中身は正しいのだが、なぜか頭に残らないプレゼンテーションがある。その一方で、がっしりと聴き手の心をつかむものもある。この違いはどこからくるのか。理由の一つとして考えられるのは、プレゼンターの「自己開示」が盛り込まれているかどうかである。

理解を助けるために挿入される個人的なエピソードや、一般論ではない独自の視点など、「その人ならでは」の何かがないと、機械が話しても同じ、ということになってしまう。

最近「その人ならでは」という迫力が増してきたと感じるのは、米大リーグ・パイレーツの桑田真澄投手だ。彼は、「水になりたい」と言う。「一滴ずつでも何千、何万回と続けば岩をも砕く。すごいことだ。まさに自然、自然体。自分も少しでも自然に近づきたい」。

「継続は力なり」という意味が込められているが、彼が話すと説得力が違う。「ケガで落ち込んでいるとき、みんなに励まされて『ひとりじゃない』と実感した」という話も、「よくあること」とは思えなくなる。日々真剣勝負をしている人の言葉には、重みがある。「その人らしさ」も自然とにじみ出てくる。野球に限らず、どの世界でも同じことだと思う。