SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

電通報2003/12/8 ユーモアに包まれた人生を

大リーグ・ヤンキースの松井秀喜選手は、地元記者に「ゴジラ」というニックネームの由来を訊かれて、「顔のせい。ゴジラは建物を踏みつぶしたりするかもしれないけど、心は優しいんだ」と答えた。

基本は謙虚で誠実な受け答えだが、時々取り巻く記者をドッと笑わせる。まじめな顔で「あの場面で凡退したら生きて球場を出られません」などと言う。それが楽しみで、私は彼のインタビューを欠かさずチェックしている。

良質のユーモアは、緊迫した場面でも人の心を開かせる。精神的につらいときにも逃げ場となってくれる。科学者アインシュタインも「昨日は偶像視され、今日は憎まれ、唾を吐かれ、明日には忘れ去られ、明後日は聖人に列せられる。唯一の救いは、ユーモアのセンスだけだ。これは、呼吸を続ける限り、なくさないようにしよう」と言っている。

人を揶揄せず、自分を卑下することもなく、機知に富んだユーモアで周りを笑顔にすることができたら、人生はとても豊かになる。ユーモアの才は努力で身に付くものではない、などとあきらめずに、死後も「なかなかおもしろい母だった」と子供たちに思い出してもらえるような存在になりたい。